「工事費用の見積もり作成を効率化したい」
「より正確なコスト管理を行いたい」
と考える建設業の方にとって、積算ソフトの導入は有効な手段です。
積算ソフトは、資材や人件費、機器使用料などのデータを活用し、工事にかかる総費用を迅速かつ正確に算出できるツールです。
本記事では、おすすめの積算ソフト14選を取り上げ、それぞれの特徴や導入メリット、選ぶ際のポイントについても詳しく解説します。業務に合う積算ソフトを見つけるための参考にしてください。
積算ソフトとは?
積算ソフトは、建設工事における費用を正確に見積もるためのソフトウェアであり、建築や土木、設備工事といった分野で幅広く利用されています。
こうした工事では、材料費や人件費、機器の使用料など、複数の費用が発生し、正確なコスト計算が求められます。積算ソフトは、これらの項目を統合的に管理・計算し、工事全体のコスト見積もりを支援するツールとして、工事計画において重要な役割を果たします。
積算ソフトと見積ソフトの違いとは?
積算ソフトと見積ソフトはどちらも工事費用の算出に用いられるツールですが、それぞれの役割や機能には明確な違いがあります。
まず、積算ソフトは建設業界で主に使用されており、材料費や人件費、機械使用料といった詳細な内訳に基づき、工事全体の正確なコストを算出することを目的としています。設計図や仕様書に沿って、各工事段階で必要な資材や人員を詳細に見積もるため、公共工事や大規模な工事のコスト管理にも適しています。
一方、見積ソフトは幅広い業種で活用され、工事以外にも商品やサービスの見積もりを迅速に行うためのツールです。見積ソフトでは、簡易的な費用の概算を素早く提示できるため、小規模な工事や一般的なビジネスの費用見積もりに便利です。例えば、軽作業の費用や商品販売価格の提示などに役立ちます。
このように、積算ソフトは正確な内訳に基づいたコスト算出に特化しているのに対し、見積ソフトは手軽さとスピード重視で、異なる用途に適しています。
積算ソフト導入のメリット7選
積算ソフトの導入は、企業の業務効率を劇的に向上させる手段として注目されています。
特に建設業界では、見積もり作成が非常に重要な作業であるため、積算ソフトを活用することで作業時間の短縮やコスト削減を実現することが可能です。ここでは、積算ソフトを導入することによって得られるさまざまなメリットについて詳しく説明します。
1. 効率的な見積もりで作業時間を短縮
積算ソフトを導入する最大のメリットは、見積もり作成の効率化です。手動で行っていた複雑な計算やデータ入力が自動化され、作業時間を大幅に短縮することができます。
従来の方法では、数時間かかっていた作業が数分で完了することも珍しくありません。さらに、過去のデータやテンプレートを簡単に活用できるため、ゼロから計算を行う必要がなく、さらに効率的に見積もりを作成できます。
このように、業務のスピードアップが図れることから、従業員は他の重要な業務に集中できるようになり、全体の生産性が向上します。
2. コスト削減と無駄な発注の防止
積算ソフトは、材料や作業の数量、価格を正確に算出するため、過剰な発注や無駄な在庫を減らすことができます。
自動計算により、必要な材料を過不足なく発注することが可能となり、余分なコストを削減できます。これにより、作業の無駄も減少し、工事全体のコストを抑えることができます。さ
らに、積算ソフトを使えば作業時間の短縮だけでなく、従業員の労働時間も削減できるため、人件費の節約にもつながります。
3. 一元管理によるデータの信頼性向上
積算ソフトは、工事ごとのデータを一元的に管理できるため、見積もり内容の正確性と信頼性が向上します。
過去のデータや実績、材料単価などをデータベースとして保存し、簡単にアクセスできるようになります。これにより、必要な情報を迅速に取り出し、より精度の高い見積もりを作成することが可能になります。
また、手動でのデータ入力ミスが減るため、計算ミスや誤差が少なくなり、より正確な見積もりが作成できるようになります。
4. チームでの協力を促進し、コミュニケーションを円滑に
積算ソフトは、チーム全体での情報共有を容易にし、関係者間のコミュニケーションを円滑にします。
ソフトを通じて、複数の担当者が同時にデータを確認・更新できるため、工事に関わる全員がリアルタイムで最新の情報にアクセスできます。これにより、見積もり作成時の誤解や手戻りを防ぎ、プロジェクトの進行をスムーズにします。
また、情報の一元化により、社内外の関係者との連携も強化され、業務の効率化が図れます。
積算ソフトの選び方とポイントは
積算ソフトの選び方は、導入後に後悔しないためにも重要です。正確で効率的な積算を行うためには、どのソフトを導入するかが成功に大きな影響を与えます。ここでは、積算ソフトを選ぶ際に重視すべきポイントについて詳しく解説します。
1. 機能の充実度
積算ソフトに求められる最も基本的な機能は、数量計算や単価計算、材料費や労務費の計算などです。
これらは積算の基本を成すもので、正確な見積もりを作成するためには、ソフトがこれらの計算を迅速かつ正確に行えることが求められます。また、現場ごとの詳細な計算を行うために、見積もりの項目ごとに柔軟に設定が可能であることも重要です。
さらに、見積書の作成機能も大切な要素です。見積書や請求書を自動的に作成できるだけでなく、デザインやフォーマットを自由にカスタマイズできると、顧客に対してよりプロフェッショナルな印象を与えることができます。また、複数の見積もりを管理できる機能があると、案件が多い場合でもスムーズに業務を進めることができます。
加えて、データベースの充実度も重要です。積算に必要な単価データや仕様書が標準で搭載されているソフトも多いですが、業界ごとに必要なデータベースが異なるため、自分の業種に特化したデータが提供されているかを確認することが大切です。また、外部データとのインポート・エクスポート機能もあると便利です。
2. 使いやすさ
どんなに高機能なソフトでも、操作性が悪いと業務効率が低下してしまいます。積算ソフトを選ぶ際は、インターフェースが直感的で使いやすいかどうかを確認しましょう。特に、複雑な操作を必要とせず、誰でも簡単に操作できることは、長期間の使用において重要なポイントです。ソフトの使い方がわからない場合でも、簡単に学べるかどうかをチェックすると良いでしょう。
加えて、サポート体制も重要です。ソフトウェアに関する問題が発生した際に、迅速で適切なサポートが受けられるかどうかは、業務の生産性に大きく影響します。オンラインでのヘルプ機能や、電話でのサポートサービスが提供されているかも確認しておくと安心です。
また、ソフトの導入時にトレーニングや教育サポートが提供されるかも、特に新しいソフトを導入する場合には重要な点です。多くの積算ソフトは、初期設定や操作方法に関するトレーニングを提供しており、これを活用することでソフトの機能をフルに活用できるようになります。
3. 対応する業種
積算ソフトは、建築業や土木業、設備業、電気業など、さまざまな業種に特化した製品が多くあります。選ぶ際には、自分の業種に特化したソフトを選ぶことが非常に重要です。業界ごとに特有の計算方法や単価データ、法規制に基づいた仕様が異なるため、自分の業務内容に適したソフトを選ぶことで、より効率的な積算が可能となります。
例えば、建設業向けのソフトは現場ごとの細かな積算に対応できるよう設計されており、土木業向けのソフトは土木工事特有の積算機能が備わっている場合が多いです。自分の業種に合わせて選ぶことで、不要な機能が無駄に増えてしまうことを防げます。
4. カスタマイズ性
積算業務は、会社ごとに異なるルールや条件に基づいている場合があります。例えば、単価計算の方法や見積もりのフォーマットが異なることがあります。そのため、積算ソフトにはカスタマイズ機能が必要です。自社の業務フローに合わせて、ソフトの機能を変更したり、新しい項目を追加したりできる柔軟性があるソフトを選ぶと、長期的に使用する際に便利です。
特に、独自の積算ルールを持っている企業の場合、カスタムフィールドや独自の計算式を設定できるソフトは、大きなメリットとなります。これにより、積算結果を自社の基準に合わせることができ、より精度の高い見積もりが作成できます。
5. 価格
積算ソフトにはさまざまな価格帯の製品があります。初期費用だけでなく、月額利用料やサポート料金など、総合的なコストを見積もることが重要です。高額なソフトだからといって必ずしも自社に合ったものとは限りません。自社の規模や業務内容に最適なソフトを選ぶことが大切です。
また、無料トライアルやデモ版を提供しているソフトも多いため、購入前に実際に試してみて、自社のニーズに合うかどうかを確認することが推奨されます。機能が充実しているか、操作性が良いか、カスタマイズが可能かなどを試すことで、後悔のない選択ができます。
6. 導入実績と評判
最後に、積算ソフトの選定において最も重要なポイントの一つが、導入実績と評判です。多くの企業が使用している実績があるソフトは、その信頼性や安定性が保証されていると言えます。既存のユーザーからの評価を参考にすることで、実際に業務で使用した際の問題点や利便性を把握することができます。
オンラインでのレビューや、他社の導入事例を調査することも有効です。また、特定の業界や分野に特化したソフトの場合、その業界内での評価が高いことも多いため、業界のフォーラムや勉強会などに参加して、実際に使用している人たちの意見を聞くのも良いでしょう。
【比較表あり】おすすめ積算ソフト一覧!無料ソフトも紹介
建築業向けの積算ソフトには多くの種類があり、各社のニーズに合ったものを選ぶことが重要です。しかし、選択肢が豊富なため、どのソフトを導入すべきか迷っている方も少なくないでしょう。
そこで、ここでは、おすすめの積算ソフト14選を取り上げ、いくつかの視点から比較しました。これにより、自社の業務に最適なソフトを見つけましょう。
建築業務向け管理システム アイピア

積算は、利益確保や受注につなげる見積書を作成するために、非常に重要な作業です。
しかし、何度も同じ情報を入力したり、原価や見積などの情報を集約したりする必要があり、エクセルで行うには手間と時間がかかります。
そこで、積算も見積作成も短時間でできる『建築業務向け管理システム アイピア』をご紹介します。
| 環境 | クラウドシステム |
|---|---|
| 価格 | ライト:10,000円/月額 ベーシック:20,000円/月額 プロフェッショナル:30,000円/月額 |
| 機能 | 顧客管理、見積作成、発注書作成、工程管理、原価管理、勤怠管理など建築業務に必要な機能をまとめて搭載 |
| カスタマイズ性 | ・見積書、請負契約書、集計表などの書類は、お客様のご希望に合わせて作成できます。 例えば、ロゴや会社名などを挿入したり、項目を追加したり、レイアウトを変更したりすることができます。 |
| サポート体制 | メールサポート、電話サポート、リモートサポート(ZOOM) |
原価管理システム どっと原価3
| 環境 | クラウドシステム |
|---|---|
| 価格 | どっと原価3(ライト):13,000円/月額~ どっと原価3(スタンダード):23,000円/月額~ |
| 機能 | 見積作成、受注管理、予算管理、発注管理、支払処理、会計連携、手形・小切手発行など建築業務に必要な機能をまとめて搭載 |
| カスタマイズ性 | ・帳票のカスタマイズが可能です。 従来のフォーマットをそのままにすることができます。 |
| サポート体制 | ・メールサポート、電話サポート、リモートサポート(ZOOM) ・導入前~導入後まで専任担当者が丁寧にサポート ・導入支援サポートメニュー(有償) |
エクセル積算ソフト
※試用期間:30日間、試用制限:部屋機能は10回、集計機能は5回まで。
それ以降は利用料金(シェアウェア:5,000円)がかかるので注意が必要です。
| 種別 | シェアウェア |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 5,000円(試用期間は30日間) |
| 機能 | 図面から数量を自動計算で拾い出すことができる |
躯体積算シート
| 種別 | シェアウェア |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 2,500円(試用期間あり※制限付き) |
| 機能 | Excel上(躯体積算シートと雑シートをアレンジしたもの)で拾い出しと集計を行える |
汎用積算システム by エクセル
※体験版は50行までです。シェアウェア版(使用制限解除)は3,000円で購入可能。
| 種別 | シェアウェア |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 3,000円(体験版あり※制限付き) |
| 機能 | 手拾いに近い形式で、拾い書から集計表まで自動作成できる |
エクセル 公共建築工事共通費 (建築工事)
| 種別 | フリーソフト(無料) |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 無料 |
| 機能 | Excelを用いて、基本事項を入力するだけで、公共建築工事共通費(建築工事)を自動で計算できる |
意匠積算システム byエクセルV1
※体験版は50行まで、シェアウェア版をご利用の方は15,000円で購入可能です。
| 種別 | シェアウェア |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 15,000円(体験版あり※制限付き) |
| 機能 | 手拾いに近い形式で内外部・建具の積算ができる |
積算助っ人
※動作にはAccess2002またはそのランタイムが必要
| 種別 | フリーソフト(無料) |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 無料 |
| 機能 | 自分で計算式を入力し、グループ別、材料別、クロス集計表などさまざまな形でデータの出力ができる |
KENSEKI
| 種別 | フリーソフト(無料) |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 無料 |
| 機能 | 建築物の内装工事積算用で、床、腰壁、壁、天井、巾木、回縁等の数量を算出できる |
木造住宅 積算・見積作成シート
| 種別 | フリーソフト(無料) |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 無料 |
| 機能 | 木造住宅 積算・見積作成シートで工事・資材単価設定を実行単価と営業単価に分けて設定ができる |
超早 木造住宅 積算・見積作成シート V4
| 種別 | フリーソフト(無料) |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 無料 |
| 機能 | 数量の拾いだしを必要とせず、概算積算入力表を大幅に簡素化した入力シート |
ざっくり建築費見積りくん
※体験版では一部入力項目に制限あり、シェアウェア版は1,200円で購入可能です。
| 種別 | シェアウェア |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 1,200円 |
| 機能 | 金額に含まれる内容を把握して、坪単価よりも少しだけ精度が高い概算見積りをおこなえるツール |
PARACIMA Light レンタルバージョン
※体験版は31日間、通常運用はスタンドアロン型またはクラウド型。
レンタルの場合は6,600円/月額、シェアウェア版は330,000円です。
| 種別 | シェアウェア |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 通常版33,000円・レンタル版6,600円/月額(体験版は31日間) |
| 機能 | 見積書をデーターベースで管理でき、見積書・実行予算書をマスター・テンプレート等からすばやく作成できる |
建築業見積書作成「みつもり~な」体験版(令和対応)
| 種別 | フリーソフト(無料) |
|---|---|
| 環境 | ダウンロード型 |
| 価格 | 無料 |
| 機能 | 建築業向け見積書・実行予算書作成と見積書をそのまま請求書として印刷できる(インボイス制度対応) |
まとめ
建設業界で使用される積算ソフトの選び方と、おすすめの14種類のソフトウェアを紹介しました。
無料ソフトから有料ソフトまで、機能や価格帯、使用目的に応じて最適な選択肢を提供。選び方のポイントとして、使いやすさ、サポート体制、対応する業務内容を重視することが重要です。
この記事を参考に、自分の業務に最適な積算ソフトを見つけ、効率的な業務運営をサポートするツールを選びましょう。






















